【コラム】図形問題を得意にするには?~幼児期からできること~
2024年11月19日
▷ 短時間で豊かな図形感覚を身に付けることができますか?
まず言えることは、一朝一夕で図形感覚を身に付けるのは、難しいということです。
ある程度時間をかけて培っていく必要があります。
そのうえで、いくつかポイントがあります。
図形はセンス?
図形はセンスだと考える方もいらっしゃるかと思います。
たしかに、多くのお子様と接する中で、図形のセンスといったものを感じることはあります。
しかしそれは、生まれもっての才能や特別な能力というわけではないのです。
図形のセンスがあるお子様は、誰から・何を言われなくとも自然と図形に興味関心を持ち、普段の生活からおのずと感覚を磨くことができているのです。
図形のそのセンスは、先天的なものよりも、後天的な努力によって身に付けることができます。
努力と言っても嫌々やらせるのではなく、楽しみながら自主的に取り組んでいける環境を整えてあげることが大切です。
普段から図形に慣れ親しむ環境を作る
生活の中で形を意識する声掛けをするとよいでしょう。
たとえば、道を歩いているときに、親子で「どちらが△をたくさん見つけられるか競争しよう!」というようにゲーム感覚で行うだけでも、形の特徴をつかむきっかけになります。
また「三角のおにぎりは丸いお皿に、丸いおにぎりは四角いお皿に入れてちょうだい。」など、何気ない会話の中に、意図的に形の名前を出すこともよいでしょう。
遊びの中で図形の感覚を磨く
図形が得意なお子様に、幼少時に何をやっていたかを聞くと、タングラムやブロックパズルなどに取り組んでいたと答えることが多いです。
机に向かいドリルをひたすら解くなど、お勉強!といった感じではなく、遊びの中でも図形の感覚は磨かれます。
強制的にやらされるよりも自分から進んで取り組むことができた時に、図形に対する感覚が、知らず知らずのうちに磨かれていくものです。
穴のあいた立方体の積み木を組み合わせて、ビー玉を転がしていく立体パズルなども効果的です。
ビー玉を入れたらどのように転がっていくのかを、頭の中で想像してイメージを膨らませることができます。
ほかにも折り紙や積み木、粘土などで遊ぶこともよいでしょう。
折り紙を折ったり切ったりすることで、自然と線対称の考え方を身に付けることができます。
また、間違い探しが得意な子は、図形が得意な子が多いようです。
どの部分が同じで、どの部分が違うか、細部を観察する目を養えることがその理由のひとつです。
触って体感、図形のイメージを作る
幼児期は、とにかく実物に手で触れる機会を作ってあげてください。
たとえば、いろいろな箱をはさみなどで切り開いて平面にし、自分で展開図を作ってみるとよいでしょう。
その展開図を面ごとにバラバラにして、テープなどで貼り直し、新しく自分で考えた展開図を作ってみるのもよいでしょう。
どの辺とどの辺が同じ長さなのか、どの面とどの面を向かい合わせにする必要があるのかなどに、自然と注目することができます。
豆腐やメラミンスポンジを切るときの断面図を想像させるのも、立体をイメージする手助けになります。
たとえば豆腐を立方体の形にして、いろいろな角度から切ってみせ、切り口がどんな形になっているのかを当てさせてみてもよいでしょう。
中学入試でよく出題される立体の切断も、工夫次第で、普段の生活の中でも経験することができます。
また図形を模写する(正確に描く)ことも大切です。
できればフリーハンドで描いてみましょう。
形の特徴を正確に捉えているかは、どれだけしっかりと模写をすることができるかでわかります。
描くことによって図形のイメージの精度を高めることができます。
図形はなるべく正確に細かなところまでイメージすることが大切なので、少しずつ取り組んでみましょう。
図形のセンスを磨くポイントをあげてきましたが、大切なのは楽しみながら学ぶことです。
サピックスキッズの授業では、実物をたくさん触って・使って、楽しみながら図形の感覚を磨く経験を積んでいます。
ご家庭と教室が連携することにより、学習効果は高まります。
日々の暮らしの中で、お子様に多くの学びのきっかけはたくさんあります。
親子で一緒に学びを楽しんでください。
現在、東京都に3校舎(代々木・豊洲・お茶の水)展開しています。
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