【コラム】理科好きな子どもに育てるには?~幼児期だからできること~
2025年5月28日
▷ 算数や国語と違い、理科は家庭で教えることが難しく感じます。どのように教えたら良いでしょうか?
このようなご質問を受けることがあります。
お子様に将来理系に進んで欲しい、そこまでではなくても理科を苦手にして欲しくない、
という保護者の方が多くいらっしゃる印象です。
では、理科好きな子ども、理科が得意な子どもにするにはどうしたらよいでしょう?
幼児期からできることはなんでしょうか?
「なぜ?」「どうして?」を大切に
幼児期のお子様は、様々なことに興味を持つものです。
毎日のように「なぜ?」「どうして?」とお子様に聞かれている保護者の方もいらっしゃるでしょう。
実はこのような好奇心こそ、理科好きな子どもに育つ芽なのです。
お子様のそうした質問には、なるべく向き合ってあげて欲しいと思います。
理科というのは生活と非常に密着した科目です。
日々の疑問に答えていくことがお子様の興味を育んでいくのです。
答えに困る質問があったら、一緒に調べてみるのが良いですね。
お子様の知的好奇心は、次のような体験・経験からも育むことができます。
◆博物館や科学館、工場見学などに出掛ける
博物館や科学館、プラネタリウム、植物園、動物園などに出掛けたり、
実験教室などのワークショップに参加したりするのもおすすめです。
いつも自分が食べているものや使っているものの製造過程を見ることができる、工場見学も面白いでしょう。
ご自宅ではできないような体験に、お子様は興味津々になるかもしれません。
◆外でたくさん遊ぶ
身体を動かして遊ぶ中で実際に経験したことは、読んだり聞いたりしただけのことより、はっきりイメージできるものです。
また、外で遊ぶことで自然に触れる機会が増えます。
空を見上げて雲の動きを眺めたり、太陽の高さが季節によって違うことを体感したり、
虫や草花の様子を観察したりと様々なことをお子様と一緒に楽しみましょう。
◆一緒に料理をする
料理は「身近な科学」と言われています。
冷やすことで液体がゼリーになったり、熱を加えることで卵が固まったりするなど、
料理はお子様にとって不思議な体験でいっぱいです。
こうした変化がなぜ起こるのか、一緒に調べてみるのも楽しいですね。
一緒にスーパーや商店街で食品を見て、買うのもいいですね。
季節によって店にある品物が変わりますので、食物の旬を感じることができるかもしれません。
日常生活と中学入試
ここ数年の傾向として、日常生活を通して身に付けているであろうことが「理科」として出題されるようになっています。
例えば、2024年度の入試では、
・「ピーマンの輪切りの断面図を選ぶ問題」(栄光学園)
・「トマトの切断面や種の並び方の作図」(女子学院)
・「カレーを作る時の玉ねぎの切り方、ジャガイモを最後に入れる理由」(慶應義塾普通部) などが出題されました。
日常生活で様々な体験をしているかどうかも重要視されてきているのです。
サピックスキッズでの取り組み
サピックスキッズでは、生活の領域の中で理科に繋がることも取り上げます。
例えば、野菜や果物の切断面を子どもたちに観察するという課題があります。
まず野菜や果物を一つひとつ見せながら、
・名称
・どんな季節に実るのか
・どこにできるのか
・どのような料理に使うか などを質問していきます。
子どもたちは「食べたことがある」「お味噌汁にいれる」「冬においしいよね」「切ると涙が出るよ」など
楽しそうに話してくれます。
次に、目の前で包丁を使い切っていきます。
子どもたちは切られた野菜や果物を手に取って、縦切りと横切りの切断面をじっくり観察し、
切り方によって種の並び方や切り口の形が異なることを学びます。
ただ見るだけでなく、手に取って匂いをかいだり感触を確かめたりもします。
サピックスキッズでは他にも様々な実物を用いた授業を行っています。
疑問に思う気持ちや好奇心は実際に体験することによって、より一層育まれるでしょう。
こうして育った知的好奇心は、もっと知りたいという勉強への意欲に繋がっていきます。
サピックスキッズがお子様の知的好奇心を刺激するきっかけのひとつになれたら、嬉しく思います。
現在、東京都に3校舎(代々木・豊洲・お茶の水)展開しています。
対象学年は年中生・年長生で、秋頃から新年中生の募集を開始します。

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